<テレビウォッチ> 司会のみのが「何の責任を取って辞めるのか答えられない。分かっていないのでしょう」と吠えた。
私物化が指摘されている財団法人『漢字能力検定協会』の大久保昇理事長(73)と息子の浩副理事長(45)が4月15日揃って記者会見に応じ、理事長が述べた内容についてである。
1月下旬に問題が発覚して以来3か月。会見に初めて臨んだ父子は神妙な表情で、いったんは留任を決めていた理事職を「辞めることにいたしました」と。
ところが、大久保理事長はすぐ「役職につかなくても新理事長をサポートする気持にいっさい変わりはありませんのでご理解たまわりたい」と、開き直りの弁(?)を。
さらに、私物化が問題視されていた理事長一族のファミリー企業4社のうち2社とは契約解消するが、業務委託料の大半(90%)を占める出版社『オーク』と情報処理会社『日本統計事務センター』は業務委託契約を継続することがわかった。
「私物化しているとは思いませんか?」に大久保理事長はこともなげに「思っていません」と。
たまりかねた記者が「何に責任を感じ辞めるのですか?」と問われたのに大久保理事長は次のような責任転嫁を。
「マスメディアがおっしゃったことが、このように伝わって不信感を持たれたことについて責任を取らねばならないと……」。つまり大騒ぎになったのはマスコミの責任だというわけだ。
こうなると、税金のかからない財団法人として認めておくのがおかしいとの意見も出てくる。
みのが「公益法人の資格をはく奪するとか、停止するとかはどうですか?」と疑問を。
スタジオに生出演した公認会計士は「一番厳しい処分としては設立許可の取り消しもあるわけですが……」。呼応してジャーナリストの嶌信彦も「文科省がもうちょっと調べて、ひどいということになれば、あり得るんじゃないですか」と。
協会が主催し漢字1字でその年の世相をあわす行事が年の暮れ話題で、2008年は『変』だった。
最後に番組が、この協会を現す「漢字1文字」を街で聞いたところ、やりすぎの『過』(20代会社員)、一から出直せと『一』(40代塾講師)、貪るような人はやがて心まで貧しくなる『貧』(30代僧侶)だという。
なお、スタジオのフリップに書かれた「漢字1文字」は『喝!』だった。