<テレビウォッチ>「詐欺まがいのこすい手口で、詐欺、詐欺、詐欺……国は詐欺集団だとはっきり言いたいですね」
橋下大阪府知事が3月18日、報道陣を前に怒りに任せて吠えまくった。
激怒の原因は大阪府内のことではない。香川県が、国交省から請求された国直轄事業負担金の中に、こっそり「あらぬカネ」が織り込んでいた問題を知って……
この国直轄事業負担金は、国道、河川、港、空港など国の公共事業費や維持費の一部を地方自治体も負担する制度。
逆に、地方自治体の事業については、国がその一部を補助金で負担することになっている。1948年の『地方財政法』施行以来行われてきた。
しかし、昨今の地方自治体の財政赤字から、橋下知事はかねてこの制度の廃止を訴えていた。
ところが、今回の橋下知事の怒りはちょっと事情が違う。
国交省四国整備局が、国道や河川など国直轄の事業に庁舎の移転費用を潜り込ませて請求してきたのだ。ところが同整備局の言い訳は「国道、河川の管理に必要で、法的に問題ない」と。
で、橋下知事の怒りは、ますます止まらない。
「これだけ直轄事業負担金制度の在り方が騒がれているのに国交省は文科省よりバカですよ。この時期、このタイミングで。いや~自滅してくれたのはありがたいです。この問題で、直轄事業負担金制度の廃止は決定ですね」
さらに、公共事業に詳しい法政大学法学部の五十嵐敬喜教授も橋下知事への援護射撃を……
「(国交省の)請求書の現物を見せてもらったが、数字が入っているだけ。その中に何が入っているのか全然わからない。勝手に行った庁舎の移転が、何で県民に受益があるのか。怒るのはもっともだ」
スタジオではテリー伊藤が「水商売でいえば、頼んでもいないオードブルの請求書がきたようなものですよ」。これに司会の加藤が「ザックリいうとね~」。
東大教授のロバート・キャンベルも「橋下知事の怒り方はその通り。問答無用でポーンと請求して来ても、自治体の長としてはチェックできないもどかしさがあるのですよね~」。