<トライアングル>男優陣がとっても豪華。江口洋介、稲垣吾郎、堺雅人、谷原章介、佐々木蔵之介と、主役を張れるクラスがなんと5人も。それを惜しげもなく途中で殺しちゃったり、逮捕で退場させちゃったり。まあ、出ずっぱりにするのもたいへんなのかも知れないけど。
押さえには、北大路欣也、大杉漣、小日向文世と、存在感のある3人のベテランを置いて盤石の構え。さらに舞台はパリに始まり、東京、大阪から上海にまで足を伸ばす。さすが関西テレビ開局50周年ドラマだね。
筋立てはというと、謎が謎を呼んで、私の頭はもうグルグル。事件は、10歳の少女が学校からの帰り道で殺されたことから始まる。なんと言っても子どもが殺されるのは理不尽だから、第1回を見て嫌な感じがした。でも次々に展開する思いがけない成り行きに、つい続けて見ちゃってる。
中心人物は、少女の同級生で今は国際警察刑事の郷田亮二(江口洋介)。時効になった例の事件を勝手に追いかけている。同僚刑事が黒木舜(稲垣吾郎)と丸山慶太(小日向文世)。子どもの頃体験した衝撃的な事件は、富岡(谷原章介)や秋本(佐々木蔵之介)、堀米(マギー)など、ほかの同級生たちにもトラウマとなっていた。そら、そうだよね。小学4年生で、殺された同級生の遺体なんか発見した日には……、私なら一生安眠できそうもない。
殺された少女、葛城佐智絵の代わりに葛城家の養女になっているのがサチ(広末涼子)。大阪の施設で育った孤児で、今は画家。後援者として登場した上海の事業家・志摩野(堺雅人)は実は生き別れた兄で……。ああ、ややこしい。しかも志摩野は殺されちゃったし。
佐智絵の父(大杉漣)も母(風吹ジュン)も何か秘密がありそうだし、黒木刑事の父である刑事部長の信造(北大路欣也)も裏で事件にからんでいるらしい。みんなが怪しすぎてイライラ。もう早くすっきりしたいよー。
吾郎ちゃんファンには悪いけど、演技力の点では5人の中でちょっと見劣りがするなあ。あくまでこのドラマでは、だけどね。それから、華麗な男優陣に対して女優陣は地味な感じ。目玉は広末涼子なのだろうが、あんまり魅力的じゃない。相武紗季も生きてないしね。結局、主役は謎そのものかしら。
カモノ・ハシ