<テレビウォッチ> 麻生首相が今度は「郵政民営化には反対だった」といいだした。きのう(2月5日)の衆院予算委員会。さらに「4つに分断した形が本当に効率としていいのかどうか、見直すべき時にきている」
むろん筋として、首相は政府の民営化委員会の答えを受ける立場で、具体的な動きはないのだが、なぜいま、こんな話を、と思わせるのは相変わらず。
おまけに、「小泉総理の下で郵政民営化に賛成じゃなかったので、解散の詔書にもサインしないっていって騒ぎになった立場だった。みんな勘違いしてますが、(総務相でありながら)郵政民営化担当大臣ではなかった。担当課から私だけはずされてましたから」とやって、後の鳩山総務相が手をたたいて大笑いしていた。
早速記者団から聞かれる。「現在の議席は郵政民営化を訴えた選挙の結果。今日の発言は自分の寄って立つ議席の根拠を否定するものでは?」「全然関係ないと思いますね」とにこにこ。
4分社の見直しについても、「私がこうしろああしろという立場にはありません」
小倉智昭が、笑いながら「こうしろああしろという……立場でしょう」と目をむく。佐々木恭子も「総理なんだから」
小倉は「相当きつい地雷を踏んじゃったよね」
笠井はこれに答えず、「小泉さんとは違った形で、麻生総理の発言は見出しにとりやすい。毎日見出しになっている。ただ、すべて解説が必要」「選挙が近い。4社のうち『ゆうちょ』と『かんぽ』はもうかってるが、あとの2つはもうからない。別にするのはどうかと言いたいらしい」
佐々木が「郵政選挙で大勝したのをどう考えていらっしゃるのか」
諸星裕が「それは関係ないといってる。それはない」
「民意はないんです。この国にはね」と小倉。
笠井は、「国会答弁で掘り下げていく。面白い方ですね」
小倉は「ジョークにしてるわけじゃないですか。笑いをとってるつもりのところがまずいですよ」
こうしてみると、小泉元首相は巧みに計算された発言をしていたことがわかる。麻生首相はまったくの自然体か。またぞろ失言が飛び出しそうな気配である。