少年に刺された父死亡 「篤姫」脚本家が分析すると…

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   <テレビウォッチ>千葉・市川市のワンルーム・アパートで、通信高校生の少年(17)が父親(54)を刺したとして逮捕された事件が起きた。父親は死亡した。両親の離婚後、8年前から父親との2人暮らしを続け、中学時代からは不登校気味だった少年は「ひきこもりを打開したくて刺した」と供述したとされる。小倉智昭も言うように「不可解な動機」ではある。その「心の闇」を、リポーターの大村正樹が、インターネットの掲示板に残された、少年のものと見られる書き込みを紹介しながら探ってみせる。いずれも2008年に書き込まれたものだ。

不可解

   ―臭い熱い寒い埃っぽいワンルームのアパートでの日々が始まる―

   ―父にしたって悪意があってこうしているわけじゃないから でも第一義的に、憎しみ、嫌悪、不快感、そういうのを感じてしまう―

   ―殺してください。もとい自殺のお手伝いをお願いしたい。1万くらいしか出せませんが―

   ―愛する父を殺そうと思っています―

   最後のフレーズは事件前日に書き込まれた。このほか、両親が離婚する前、共に住んでいた姉と兄(その後、母親と同居したらしい)が「種違い」だったことを、父親から告げられて衝撃を受けたことも綴られている。

   大村は「思春期を若干、超えた17才の複雑な、これまでの道のりが垣間見えたような気がする」と話す。

   ゲストの田渕久美子(NHK「篤姫」の脚本家)は「愛してくれ、愛してくれという声が聞こえてきそう。体当たりの、命がけの愛情を親から受けられなかったのを感じてしまう」とコメント。

   諸星裕は「両親が離婚したことによって自分が一番、割りを食ったと思ったのでは。父親との関係が、経済の面でも、愛情でも、もう少しよければ、尊敬して一緒に生きて行くんだと思う。しかも、その父親には全面的に依存しなくてはならない。ここがキーだ。自分の生活を変えようとすれば父親という存在を変える、そこに来てしまったのではないか」と語った。

   小倉は「不幸な家庭環境で起きた、で片づけられる事件ではない」とまとめた。が、少年が背負った荷が大き過ぎたのではあるまいか。

文   アレマ| 似顔絵 池田マコト
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