「えり好みしなければ仕事はある」 VS「住所ないと雇ってくれない」

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   <テレビウォッチ>日比谷公園の「派遣村」の閉鎖で、行き場を失う500人に東京都が、閉鎖した小学校など4施設を提供。ハローワークも求人3000人分を用意、生活保護の受付も始まった。先はまだ見えないが、滞在できるのは来週月曜日まで。きついのはそのあと、は間違いない。

どうしたらいいんですか

   そんななか、日比谷の状況をみた坂本哲志・総務政務官が、5日の仕事始めで「真面目に働こうとする人たちなのか?」と発言して物議を醸している。発言は、過去の学生運動を引き合いに出したというから、支援のNPOやボランティアへのアレルギーだったのか。

   映像は、「派遣切りを許さんぞー」「企業は社会的責任をとれー」などとシュプレヒコールを叫ぶリーダーの姿を伝えていた。国会へのデモも行われた。支援とアジテーションは常に紙一重。しかし今回の事態は、そうした図式を超えたものではないのか。

   仕事と住居(寮)とセットだった派遣社員が大部分。仕事を切られたから寮も追い出され、路頭に迷った。日比谷だけではない。全国で一挙に8万人というのは前例がない事態だ。日比谷でも「群馬から」「名古屋から」「2か月職を探した末」「おにぎりに涙が出た」。年齢もさまざま。40代50代も多い。

   ハローワークが用意した求人は、建築、土木、タクシーなど寮つきばかり。数だけなら足りる。政務官の言葉の裏には。「職を選んでいる場合か」というのがありそうだ。が、ことはそう単純ではない。

   「現実には雇ってくれるところは多くない」と元派遣の1人がいう。また相談の弁護士も、「実際には、良質でない、不安定ですぐ切られるような仕事もかなりあるので、慎重に」。そこで、生活保護を勧めるという。「住居を確保してから、仕事を探した方がいい」と。

   大きな理由は、住所がないと定職に就けないからだ。生活保護は、最低生活費以下の収入の人はだれでも利用できる。派遣村での希望は230人、うち80人がきのう(1月5日)千代田区役所に申請を出したという。

   加藤浩次が、「それしか選択肢がないという状況ですか。どうしたらいいんですか、宮崎さん」と乱暴に聞く。

   宮崎も一瞬詰まったが、「根本的には、景気をよくするしかない」

   「景気をよくするにはどうしたらいい?」と加藤。

   「お金を投入してまわすこと。財政出動がアメリカなんかより遅れている」(宮崎)

   「なんでしないの?」(加藤)

   「解散が嫌だからでしょ」(宮崎)

   テリーは、「都にお願いしたい。あそこを一時的に住所にしてほしい」という。「あそこで朝から晩まで寝ていると落ち込んでしまう。何かあれば相談にのりますよ。この番組でも」

   「(住所は)法的には難しいでしょう」(宮崎)

   「それはわかるが、超法規的にね。石原さんも文句いってんだから、それくらいはできるんじゃないか」とテリー。

   加藤が「住所がないと、というのはまどろっこしい。保証人をつけたらOKとか」

   宮崎が「それは公ができることですよね」

   政務官はともかく、お役所は今回よく動いた方じゃないのかな。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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