<テレビウォッチ>経済状況の悪化を受けて「派遣斬り」が止まらない。職も住まいも奪われ、悲鳴をあげる労働者たちの姿が連日、報じられる。今朝(12月19日)の番組でも、埼玉・上尾市の日産ディーゼル工業から18日限りで解雇された派遣社員が「入構証を取り上げられました」と寂しげに立ち去る様子が紹介された。
その一方、国会は与野党がすったもんだを繰り広げる。きのうの参院厚生労働委員会では、野党3党提出の「雇用対策4法案」が強行採決され、民主、社民両党の賛成多数で可決。与党は「パフォーマンスだ」と非難するばかり。与野党協力して厳しい現実にあえぐ国民を救おうとする姿勢が伝わってこない。スタジオにもイライラがつのる。
小倉智昭「多少、急場しのぎである4法案とはいえ、国民は、野党の強行採決を今度は支持するというのが結構いるのではないか」
諸星裕「そうだと思う。日本の政党政治では、その党に属したら党の言うとおりにやらなくてはいけないと、初めから決められた話になってしまう。それが、ねじれ国会の場合、うまく行かない原因になっている。諸外国では、ある法案に関して、造反して相手側と組み、調整してゆくことがよくある」
小倉「法案が衆院に回ったら、与党はどういう理由で反対するんだろうか」
藤田朋子「党を超えて、国を守るために考えて、なりふりかまわず、やってほしい」
小倉「野党案に自民党が乗っかって通したら、自民党の支持率が上がらないかな。麻生さんが来年になったら出すというのを撤回する方法としたら、これに乗っかって通したといえば乗っかれるんじゃないかな。そうすれば、支持率上がるよ」
小倉が民主サイドに立っていることが鮮明になったひとこまだった。