官僚が勧告文「ねつ造」し放題 なめられきった政治家・国民

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   <テレビウォッチ>「誰が見たってバレる。バカだね~。省益守るために朝から晩までこんなことやっている。生活習慣病みたいなもの……」と、獨協大教授の森永卓郎が吠えた。

バカだね~

   国の出先機関の人員3万5000人の削減を打ち出した『地方分権改革推進委員会』(丹羽宇一郎委員長)。官僚の姑息な工作で危うく骨抜きにされかかった事態を究明するため緊急委員会が開かれた。

   席上、委員で東京都副知事の猪瀬直樹らが同委員会事務局の官僚たちを突き上げた。

   「3万5000人の数値目標を否定するかのような形で(文が)挿入されている。なんでこういう文を入れたのか?」(猪瀬)、「この文は削除して、勧告をし直さねば……」(委員である露木順一・神奈川県開成町長)

   事の経緯はこうだ。同委員会の丹羽委員長が12月8日夕、地方分権改革のための『第2次勧告書』を麻生首相に手渡した。

   その中の2章4節目には「出先機関の改革の実現に向けて」と題し、「3万5000人程度の削減を目指す……」と明示されている。

   ところが、首相に手渡した同勧告書のあとの方に、委員たちが知らない一文が付け加えられていた。

   その1文とは、「以上を踏まえ、政府に対して具体的な措置を求める事項は5及び6のとおりである」というものだった。具体的数値を明示した4の項目をわざと省き、骨抜きにするために一文を誰かが加えたのだった。

   姑息にも、何時、誰が入れたのか??

   実は、猪瀬と丹羽委員長が秘策を練り、「3万5000人削減の数値目標を入れるのは、新聞記者も見ている最後の『平場』でやろうと決めていた」という。数字を入れると各省から圧力がかかり揉めることが分かっていたからだ。

   で、首相に手渡す数時間前に開かれた『平場』の委員会で、丹羽委員長が提案し数値目標が入れられた。

   委員会は3時55分に終了。事務局員たちが、隣の事務局長室で勧告書の空白部分に数値を入れる作業を行ったが、ここで1文が挿入されたらしい。

   30分後ふたたび委員会が開かれ、委員たちが修正箇所の確認を行った。しかし、1文が挿入されていたことに気付いたのは、首相に勧告書を手渡した後だった。

   緊急委員会で猪瀬が「修正作業をやっていたのはどなたか?」との問いに事務局から「この文章は、いわば4と5・6を繋ぐ接続詞で入れざるを得なかった」と、訳のわからない答えが……。

   「誰が見たってバレる。バカだね~」と怒ったのは森永卓郎。他のコメンテーターたちも唖然とした表情……

   ではこの姑息な1文は一体どうなるのか。付帯決議をつけて事実上、無効にするような措置を取ることになりそうだという。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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