NHK大河の「篤姫」。後半に来て視聴率もさらに好調で感心すべきことだと思う。原作・宮尾登美子、脚本・田渕久美子が女性の目から見た幕末を描いた、NHK大河の中でも出色の出来のドラマとなった。女性の力を見せた番組といっていいだろう。
視聴者の中核といえるF3層、50歳以上の女性のところにもろに受けた感じだ。薄っぺらくならなかったのは、宮﨑あおいの演技力におう部分が大きい。やんちゃな所も見せつつ、泣く芝居が印象的だった。すばらしい。
ドラマとしても、幕末から明治維新という大きな政治の変革期に、女性のがんばりと活躍があったことを伝えてくれた。江戸時代の女性と言えば大奥の中で云々、という印象だったが、このドラマでは新しい視点を取り入れた。
瑛太演じる小松帯刀との恋愛の側面を抑え、そこはかとなく漂うという程度にしたところも良かった。
やはり女性は強い、味方につけないと。まあ女性の共感を集めたのは、イケメンの優しそうなおにいちゃんたちを集めた効果もあったと思うが。
天璋院篤姫は、明治維新後も結構長く生きている。大河「篤姫」が扱う以降の彼女の生活もフォローしたドラマを是非見たい。続編を作ってほしい。
柔らかき 女の力 謳いあげ