<テレビウォッチ>「非」であるのに「是」、「黒」を「白」と開き直る話題を取り上げる。まず、『三笠フーズ』(大阪市)のよる汚染米問題で、ずさんな検査が露呈した農水省事務次官の開き直り発言だ。
今朝(9月12日)の『朝ズバッ!』は、農水省に焦点を当て、糾弾した。
三笠フーズの汚染米問題は、今まで焼酎や米菓子しか分からなかった最終消費先が新たに明らかになった。
昨日明らかになったのは、病院や介護施設の給食を扱っている『日清医療食品』だ。
同社の近畿支店が、大阪・堺市の仲介業者『大和商会』から三笠フーズの汚染もち米とは知らず704キロ購入し、近畿2府4県の病院や介護施設、病院内レストラン、保育所など119か所に配給。赤飯、おこわ、もちに調理、すでに提供されていた。
10年前から汚染米を偽装販売していたという三笠フーズの関係者の証言があるにもかかわらず、2004年から5年間だけでも合計96回にわたり検査していながら見抜けなかった農水省。非難が集中しているのだが……。同省の白須敏朗事務次官は昨日の記者会見で次のような開き直り発言を。
「立ち入り(検査)が不十分であったということを私申し上げているわけです。ただ、そのことによって、それが私どもに責任あるというふうに今の段階では考えているわけではございません」
司会のみのが「これどう考えますか?」に、生出演した消費者問題研究所代表の垣田達哉は「すぐクビにすべきですね。もちろん汚染米を偽装販売していた三笠フーズは悪い。しかし、行政の体たらくは一体何だと。国民の怒りはみな農水省に向いている」と。全く情状酌量の余地なし、とばかりバッサリ。
だいたい農水省は、偽装転売を当然予測しなければならない汚染米を米穀加工会社になぜ売却したのかが大きな疑問だ。
しかも、検査に当たっては検査日をすべて事前に通告するという業者寄りの検査とあっては、暗黙のうちに偽装転売を許していたと疑がわれても仕方ない。
垣田は「お荷物の汚染米を買ってくれるところ、農水省は暴きたくなかった。ここが、この問題の最大のポイントだ」と。
そして、みのがもう一つ「農水省は、購入した外国に汚染米をなぜ返品できないのか?」と疑問を。
TBS解説委員の杉尾秀哉が「買ってしまったものは返せないようですよ」と答えたが、みのは腑に落ちないふう。
大澤孝征弁護士が「食料品として買ったのにまがい物がきた。契約不履行で契約を解除することはどこでも通用する。それができないというのであれば、日本の政治が無力としか言えない」と。
マスコミは、自民党総裁選の5人の候補者に「あなたならどう考えると聞くべきだ」という意見も出ていたのだが……