<テレビウォッチ>大分教員採用汚職事件が拡大の様相を見せている。新たな口利き疑惑が発生したのだ。
地元紙、大分合同新聞社の幹部が、あるパーティーで大分市教委の学校教育部長と同席、「娘が教員採用試験を受けている」と話すと、教育部長は、「1次に受かったら教えてください」と応じた。娘は1次に通る。幹部は教育部長を訪ねてそれを報告、「助けられるものなら、お願いします」と依頼。結局、娘は合格したが、発表前日、教育部長から幹部に合格通知があったという。幹部は教育部長に5000円のお歳暮を贈ったと伝えられる。
みのもんたが「ふざけんな、と言いたくなる」とお得意のフレーズを発したうえで、活字の世界の訴求力は、しゃべる世界に生きる人間からすれば憧れと、やや過大評価の見方を示し、「それだけ重い責任があるのでは」と突っ込む。
水を向けられた与良正男・毎日新聞論説委員は、新聞社が絡んでいるのは衝撃だと言い、「我々は権力をチェックするという大きな役割を担っている。明らかな節度を持たないといけない」と語ったうえで、今回の件については、「地元紙と県庁、県教委とは運命共同体だとの指摘はある。そんな仲間意識はなかったか。著しく公正さを欠いているという意識がなくて、結構、こういう『お願いします』みたいなことが行われていた感じがする」と続けた。
県議会はもちろん、各種団体も同じサークルといえなくはない。その中で「口利き」は全国で日常的に行われていたと思われる。どこまで広がるのだろうか。
文
アレマ| 似顔絵 池田マコト