<テレビウォッチ>またまた食品偽装、今度はウナギだ。それも、輸入業者と卸業者がぐるになって、口止め料まで出ていたというのだから、もうあいた口がふさがらない。
中国産のウナギを「三河一色産」と偽って販売したとして、輸入元の「魚秀」(大阪市)と卸の「神港魚類」(神戸市)がきのう(6月25日)、農水省から業務改善を指示された。
魚秀の中谷彰宏社長は、「中国産の在庫をはきたかった」という。ギョーザ事件以来、中国産食品の売れ行きはたしかに悪い。しかし、この偽装は利益も大きかった。中国産だとキロ1800円から1900円のものが、一色産なら4000円から5000円だ。魚秀は、200万匹256トンで4億4000万円のものを7億7000万円で売った。
だしに使われた「一色」は、愛知県幡豆郡一色町で、ウナギの生産日本一。シェア25%を誇る。魚秀は、偽装のために「一色フード」という架空の会社をつくり、ここで産地証明を偽造して販売していたが、会社の所在地が岡崎市一色町と別の場所で、市場が「聞いたことのない会社だ」と不審をいだいたのが、発覚につながったというお粗末。
さらに、魚秀が神港の担当者に1000万円を渡していて、神港は「口止め料だと思った」とそのまま受け取っていたというのだから、何をかいわんやだ。農水省の指導は、日本農林規格(JAS法)違反だが、れっきとした詐欺じゃないかと番組が調べたが、消費者対象では立件は難しいのだという。
小倉智昭は、「プロなんだから、見た目でわかるでしょう」といったが、実は、ウナギの産地偽装はこの半年余りの間に11件起こっており、いずれも中国、台湾産を国産といつわっていて、一色の漁業共同組合もひっかかっているというのだから、根は深い。
眞鍋かをりは、「ギョーザと違ってウナギは家でつくれるものじゃないから、表示を信ずるしかないが、不信感はほかの食品より強いかも」という。
「焼き方でうまく食べられるという職人さんもいる」と小倉。
岩上安身は、「おいしいかどうかじゃなくて、これは不当利益だから詐欺行為ですよね。消費者の被害にきびしい法などのシステムをつくる必要がある」
小倉は「お金に見合ったもの食べさせて」