<テレビウォッチ>三重県伊賀市の整形外科診療所で起きた「点滴作り置き事件」が拡大の様相を見せている。
点滴を受けた23人が体調を崩し、うち1人が死亡したのだが、患者4人の血液から院内感染でよく見られるセラチア菌が検出されたという。「細菌混入によって感染症を引き起こした可能性が高まったとみて、三重県警が業務上過失傷害の疑いで家宅捜索に入った」(ナレーション)。
6月11日の会見では、「(点滴作り置きについて)若干、聞いていた」と言っていた診療所の院長が、12日になって一変、「正直申し上げますと、以前、たくさんやっていた。たまたま何もなかった、大きな事件にならなかった」と実態を明かした。そして、「私自身の責任です」と頭を下げた。
番組の取材では、昨2007年10月にも、この診療所で点滴を受けた85才の男性が、その3日後に死亡しているという。院長は、因果関係を否定しているようだが……。
「地元では評判のお医者さんらしいですよ」と、みのもんた。
コメンテーターの浅野史郎・元宮城県知事は「(点滴作り置きをしているのは)ここだけではないんじゃないか、という言を専門家から聞いた」と怖い話を披露する。知らないうちに、感染症を発症したり、場合によっては亡くなったりした人がいるのではないだろうか。
みのもんたの説明では、「作り置きを禁ずる規則はないが、衛生的な環境で少なくとも1日以内に使用するのが常識」というのが厚生労働省の見解とのこと。が、こういった事件が起きたからには、いつもながら遅ればせだが、禁ずるべきだろう。