ネットで「殺します」 無視すべきか止めるべきか

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   <テレビウォッチ>秋葉原の無差別殺傷事件を起こした容疑者(25)は、犯行当日早朝、携帯のサイトに「秋葉原で人を殺します」と書いていた。警察の調べに「だれかが通報して止めてくれると思った」と供述しているという。

それはあんたのせいでしょう

   容疑者の書き込みは、5月中旬から3000件以上、1日ざっと100件もあった。では、こうした書き込みから、犯罪を止めることは可能なのか。

   こうした書き込みを24時間監視している会社がある。延べ50人が約60のサイトをみて、「殺す」「死ね」などのキーワードで検索、チェック。犯行予告などは通報、悪質なものは削除などしている。しかし、いたずらも多く、見極めは簡単ではない。

   容疑者が書き込みをしていたサイトは、マイナーだった。レポートの大村正樹は、「スタッフに聞いたが、だれも知らなかった。事件後、書き込みが発見されるまでに5時間かかった」という。

   一般のユーザーからの通報を受ける「インターネット・ホットラインセンター」には昨2007年、8万5000件の通報があった。うち283件を専門会社がチェック、最終的に警察に通報されたのは17件だった。

   今年に入ってから、事前に検挙にまでいたったのは、「爆破する」「小学校を襲う」「放火する」など、具体名が出ていたものばかりだ。「秋葉原で」というだけでは、警察の捜査対象にはなりにくいだろう、というのが番組の結論だった。

   ネットにくわしい眞鍋かをりが、「もし2ちゃんねるに書いたら大騒ぎになるので、そこまでの勇気はなくて、人通りの少ない路地裏みたいなところで声をあげて、だれかがやさしい声をかけてくれるのを待っていたんだと思う。わがままですよね」

   大村は、「虚構の世界なんです。信じられないんですが、ネットの住人が傷つけられると自分も傷つく。ほめられると自分も幸せになるというんです」

   佐々木恭子は、「ネットのだれかが止めてくれたら、やめたかもしれない?」

   「そうなんです」(大村)

   小倉智昭は、「ボクには信じられないけど、一緒に死のうよというと、何人かが集まってくる。殺しを助けてというと、本当に出てきて見ず知らずの人を殺したり強盗やったりとかありますもんね」

   岩上安身は「この世界では『殺す』とか『死ね』ではもう遅くて、多いのは『ひま』『つまんない』という言葉で、この段階で声をかけないといけないらしい」

   小倉は、「でも、それはあんたのせいでしょうといいたくなる。どうやって身を守ったらいいのか」

   眞鍋は「ネットの中のことで、実生活を左右されるという感覚はわかるんですが……」

   いや、その感覚がわからないのだから、断絶は大きいのかも。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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