厚生労働省がきのう(6月4日)になって公表した、後期高齢者(長寿)医療制度の保険料に関する数字が波紋を呼んでいる。
ひとつは負担の軽くなる世帯が69%だということ。制度の発足にあたって舛添厚労相が、「おおよそ、それくらい」と言っていた割合とあまりにも符合して、かえって怪しいと訝られている。番組が、東京・巣鴨(おばあちゃんの原宿)で聞いた声も、「負担が増えたという人が多い。信じられない」が圧倒的。
もうひとつは、当初、厚労省が、低所得世帯ほど負担が少なくなるとしていたのとは逆に、高所得世帯の方の負担が軽減されるという結果だったこと。「構造的に(所得が)高いほど(負担が)上がるハズだが、実態はそうなっていない」(厚労省)。わけのわからない説明をしている感じだ。
2016年のオリンピック開催都市の第1次選考で東京都がトップ通過したというので、お喜びの石原慎太郎知事が番組に招かれていたが、後期高齢者の彼も、「お利口のつもりでいる役人がどういう試算をしているのか……間違ったことはさっさと改めたらいい」とお怒りのご様子だった。
もっとも、厚労省のお役人にすれば、赤字を垂れ流す新銀行東京を強引に突っ走らせる人にだけは言ってもらいたくない、という気分だろうけど。
文
アレマ