先の日中首脳会談で、目に見える最大の成果と揶揄(?)された「レンタル・パンダ」が宙に浮き始めた。
「それまでして見たいかね?」と、受け入れ先の上野動物園を管理・運営する東京都の石原知事が5月16日の定例記者会見であらためてパンダ不要論を展開。スタジオでも拒否反応が……
このパンダは、4月30日に死亡した上野動物園のリンリンの替わりにと、首脳会談で雌雄一つがいをレンタルすることで合意した。賃借料は、パンダ保護のための支援金として年間1億円とされる。
石原知事は「友好、友好といって、友好の印に金を取るというのはどんなものか。ずいぶん法外な値段と思いますよ。上野動物園が払うなら、都の税金ですよ。それまでして見たいかね、パンダを」と。
都庁の「都民の声課」に直接送られてきた声も、反対236件に対し賛成はわずか19件という。
スタジオでもまず大澤弁護士が「お土産は無料でもらうという感覚がありますから…。ただ、ケチをつけられたら中国側も面白くないでしょう。その辺との兼ね合いでしょう」と、あたらずさわらずの意見。
しかし、作家の室井佑月は「私はいらないと思う。ただし石原さんが法外な金というのは(銀行の焦げ付きの件もあり)どうも…」。
獨協大教授の森永卓郎が「国民が喜ぶだろうと思った福田さんの思い違い」という発言にも、室井は「『国民が喜ぶだろう』というところにムカムカする」と。
赤江キャスターが「1億円かかっているのか、では、純粋の目では見れませんね~」と締めたが、そもそも希少動物保護をうたっていながら、パンダを外交の道具に使い、檻に入れること自体が矛盾している。