「内縁の夫」の自殺から2週間、活動を再開した都はるみを、個人的に彼女と親しいらしい武藤まき子リポーターが追いかけ、香川・高松市でのコンサートと会見の模様をくわしく報告する。
「アンコ椿は恋の花」に始まる、歌った全22曲を掲げ、どの歌で涙したか、どこにトークを入れたかまで教えてくれる。フィナーレは「好きになった人」だったが、武藤によると、「届け、中村さんにという感じ。私はここで倒れるかもしれないけど、ほっといてください、というくらい心をこめて歌っていました」とのこと。そこまで忖度しなくてもいいのに、と思わせられる。
やつれた表情で行った会見で、はるみは「涙は家に置いてきました…。中村さんは一生懸命やってくれたと思います」と語ったが、これについて小倉智昭は「辛いよね。仕事のパートナーだから『中村は』と言っても不自然じゃないのに、ご家族のことなどを意識して『中村さんは』というところに、はるみさんの気持ちが出ていますよね」と言った。
ついで前田忠明が「独占入手」した、幻の曲を紹介する。中村の亡くなった日に完成した最後のプロデュース作品だそうで、タイトルは「砂時計」。有名作詞家の手になるという詞が、「定期入れ 家族の写真 生き写しだね 人のこと不幸に落とし 幸福になれないでしょう」と、なんとも意味深。
「はるみさん、中村さんの人生そのもの。はるみさんが歌うには酷じゃないか」(前田)。小倉、武藤が同時に「歌えないよね」。さらに小倉が「歌うかどうか。歌ってほしいけど」と話して終わった。
文
アレマ| 似顔絵 池田マコト