千葉県野田市内の路上で自転車に乗りながら段ボールに入れたゴミを撒き散らしていた無職の容疑者(45)が先週4月11日、廃棄物処理法違反の現行犯で逮捕された。
番組は、近所迷惑なこの男を追い詰めたのには、陰の功労者があったと、取り上げた。
昨2007年暮れから頻繁に始まったこの撒き散らし。怒ったのは野田市花井地区の自治会役員たち。
「余りにも地域を侮辱している。挑戦されていると思いどうしても捕まえてやりたい」と団結し、ネットワークを作ってパトロールに立ち上がった。
夜の7時から10時までの3時間、寒風吹きすさぶなか、電柱の陰で張り込む日々。努力のかいあり、目前に犯人が現れる。
しかし残念!高齢者ゆえか、自転車で追いかけるのだが追いつかず、「競輪の選手かなと思うくらい速くて」見失ってしまう。
自治会役員たちは、それでも諦めず待ち伏せを繰り返したところ、犯人は花井地区での撒き散らしを断念、隣りの宮崎地区に場所を移し、撒き散らしを始めた。
そこを花井地区からの通報で張り込んでいた警察官に御用となった。
この容疑者は、取り調べに対し「集配日まで待てなかった」と自供しているらしいが、撒き散らしを始めたのは、30年前の中学生時代から。しかもゴミだけではなかった。
線路への置き石をはじめ、排泄物を車のマフラーに詰め込んだり、夜間、ビンを路上に何本も投げて割ったりと、やりたい放題。
それでも近所の人は、容疑者が当時未成年だったために警察へ通報することを控えていたという。
赤江キャスターが「無職ということで、社会との繋がりはこういうことでしかなかったのかも。結局、その地域社会から追い詰められた」。
事件による被害は軽微だが、地域社会の人たち自発的に果たした役割は、殺伐とした事件が頻発しているなかで地域社会がどう対応するか、示唆を与えてくれたのでは。