先週4月4日夕、後楽園球場(現・東京ドーム)近くで「キャンディーズ解散30周年のフィルムコンサート」が行われた。ナマでもないのに入場料1万500円はちと高めだが、いや集まった集まった2000人、それもおじさんたちばかり……
キャンディーズは1973年に歌手デビューした超人気の女性トリオ。伊藤蘭(ラン)、田中好子(スー)、藤村美樹(ミキ)が歌い踊るヒットの数々は様々な伝説を残した。そして5年間に17曲を残して、「普通の女の子に戻りたい」と78年に解散した。お別れコンサートの後楽園球場には5万5000人を集めた。それが4月4日だった。
今回のフィルムコンサートは、「全国キャンディーズ連盟2008大同窓会」だった。「キャンディーズは青春のすべてです」といっていたかつての若者が、駆けつけたのである。それも、30年前の赤黄青のはっぴを着て。
「暑中お見舞い申しあげます」「年下の男の子」……ヒットの数々が流れるにつれ、会場は総立ち。レポートの中山実香が「もうノリノリです」とあ然。なかには遺影をかかげる人もいた。「主人ですが、2年前に病気で。喜んでると思います」
そして、恒例のテープ投げ、といっても相手はスクリーン。クライマックスの「つばさ」には涙、涙、涙……
加藤浩次が「泣いてるおじさんがいましたね。勝谷さんわかりますか?」
勝谷誠彦はにべもなく「わかりませんねぇ。ネットの社会でいうオフ会なんですね」
「テリーさんは仕事してましたか?」(加藤)
テリー伊藤も「キャンディーズの仕事はないですね」。まだ駆け出しだったんだ。
三船美佳も「わたしの年代でも、曲はほとんど知ってます」
勝谷は「記録に残ったんじゃなくて、記憶に残った人たち。今でも歌えるなんてなかなかないですよ」
テリーは「ランちゃんにしろスーちゃんにしろ、いまでもきれいですよね。それがいい」
勝谷は「グループってだいたい内輪もめが多いけど、3人がいまも仲良くってのは、伝説が美しいものになる。出てこないってのもいいじゃないですか」
加藤は「お父さんたちにはいい日曜日だった(本当は金曜日)」
テリーは「ちょうど娘さんがキャンディーズですよ。お父さんなにしてんの?って」(笑)
キャンディーズは30年前の美しい夢の姿のまま。いまもドラマに現れるランちゃん、スーちゃんとは別のものなのだろうな。