コメンテーターの南美希子ならずとも、「映画『マルサの女』を思い出す」ニュースではあった。大阪市生野区に住む64才と55才の姉妹が28億6000万円を脱税したとして逮捕されたのである。脱税額としては過去最高で「脱税姉妹」と呼ばれることとなった。
姉妹の父は不動産賃貸業や貸金業などをして一代で財をなし、75億円を遺して2004年に死去した。このうちの16億円しか申告せず、残りを隠匿したのだ。
高村智庸リポーターが小脇にみかん箱大の段ボール箱を抱えて姉の住まい前にやってくる。大金持ちとは思えないごくふつうの住宅で、「間口4間奥行き4間ほど」(高村)。近くのおばあさんに聞いても、「海外旅行に行くわけでもなく、ダイヤの指輪やアクセサリーをつけるわけでなく、私らと同じレベルの生活をしていた」とのこと。「着物だけにはお金をかけていた」らしい。
玄関横に軽自動車用のガレージがあり、そこに58億円を隠していた。高村の持っていた段ボール箱にして50個分。「1個12キロでおよそ600キロ、朝青龍4人分。1日10万円ずつ使っても161年かかる」(高村)。
ちなみに、姉の家から300メートル離れたところに居住する妹は、亡くなった親が残したかなり派手目の洋館で暮らしているが、生活はやはり質素だったという。
鳥越俊太郎「1日100万円使って16年か」
南「天網恢恢疎にして漏らさず、というか、結局、見つかるんだということかしら」
石丸幸人「追徴金を払わされてかえって高い代償になったのではないか」
高村によると、41億円相続できたはずが30億円になって、11億円損した計算になるそうだ。
相続税は高すぎるのか、それともある所からは出してもらうべきか、見かたは分かれるでしょうね、きっと。