『メタミドホス』と『ジクロルボス』。2種類の有機リン系農薬が混入されたギョーザは、製造工程のどの段階で、誰が?にナゾ解きは絞られてきつつあるが、昨日(2月6日)中国の検疫総局幹部が「不満分子による人為的混入事件」と一歩踏み込んだ発言をした。
今朝の『とくダネ!』は、この中国幹部氏の発言の真意をめぐって見方が分かれた。
まず、来日中の中国調査団、李春風団長の昨日の発言から。「今日は中国の旧歴大晦日、10数億人の中国人がギョーザを食べます・・・冷静かつ客観的に今回の事件を報道するよう期待します」
番組では、続いて中国・国家品質監督総局の魏伝忠副総局長の中国での発言を紹介。「日中友好の発展に不満を持つ“少数分子”が極端な手段に出た可能性は排除できない」。
これだけだと、“少数分子”が日中どちらを指しているのか不明なのだが、リポーターの大村正樹は「日本の可能性は捨て切れないものの、わが方が出どこかも知れません、といった発言は意外・・・」とほぼ断定。
しかし、新聞報道を読むともう少し詳しく、魏副総局長はこの発言の前段で「中国での製造過程で毒物が混入された可能性は極めて低い」と前置きしており、全く逆にも解釈できる。
この“大村発言”には、小倉も修正せざるを得なかった。「この(副総局長の発言)ニュアンスは中国国内ではないというニュアンスが強いと思うのですが、岩上さんどうですか?」
ノンフィクション作家の岩上安身がこれに応え「構造的、システム的な問題ではない、ということを強調したいのでしょう。構造的問題だと、しょっちゅうこういうことが起き、これからも起きるという風評が立つのが怖いということでしょう」
さらに「なぜ、(『日中友好の発展に不満を持つ』と)動機が分るのか、先走り過ぎ。事実の究明が先だ」と手厳しく批判した。
それにしても、農薬入りギョーザに関する『とくダネ!』の報道は、何故こうもあちらこちら“迷走”ばかりするのか?