アタマジラミが大流行という話。東京都では、1400件の報告があるという。終戦直後にDDTで駆除している写真が出た。
赤江珠緒が「鳥越さんの世代には覚えが‥‥」と話を振って、鳥越俊太郎が「女の子たちはやられていた。男の子は髪が短いから」といったところへ、落合恵子が「覚えがあるような」といったので、エーッと大笑い。
おそらく2人とも、記憶違いだ。実際頭にDDTを振りかけられたのは、もっと年上のはず。粉を直接頭髪にばさばさ振りかけたのだから乱暴な話で、いまなら、DDT自体の発ガン性がどうとか、大騒ぎになるところだろうが、当時は進駐軍が持ち込んだ魔法の粉だった。
しかし、なぜいまごろシラミが?
国立感染症研究所の専門家も、「清潔に毎日風呂にはいっているのになぜと思うかもしれないが」といいながら、ではなぜ学校や保育園で?というと、やっぱり答えはない。「親たちがシラミに慣れてないから」というが、それは原因ではなかろう。むしろ、「駆除剤が効かない種類が5%ある」というのが不気味だ。
アタマジラミの流行は、終戦直後と1950年代と2度あった。最初はDDTだったが、2度目は別の駆除剤で駆除した。それが効かないというのと、なぜ今ごろ、という疑問には答えないまま、番組はどうしたらいいかに走ってしまう。
市販の駆除剤以外は、(1)よく洗髪をする(2)衣類にアイロンをかける(3)くし、ブラシに熱湯――なんて、お年寄りならみな覚えがあるもの。
赤江は「われわれ経験がないし、親御さんもショックを受けてしまうようですね」
萩谷麻衣子は、学校から知らせを受けたのが2年前だという。「港区なんですけど、土もないし泥遊びもしないし、どうしてと思いますよね」
レポートの加藤泰平は、「これがいじめにつながるのが心配」といった。これはまさに、現代だ。
赤江が「シラミは不潔のせいではない。冷静に対応を」と締めくくったが、聞いてるうちに、なんだか頭が痒くなってきた。