浜崎あゆみが左耳の聴力を失っていた――新年早々いささか衝撃的なニュースがスポーツ紙の1面を埋めた。自らファンクラブのサイトで告白したもので、「医師から『手遅れだ』といわれたときは、頭の中が真っ白になった」と。
大晦日の紅白歌合戦でも、なにごともないように歌っていたが、実は耳の不調は早くからわかっていた。ただ、昨年暮れの検査の結果、左耳は完全に機能しておらず、回復の手だて、直す術はないと診断されたのだという。病名は、突発性内耳障害。ストレスにさらされる現代人に多い病気だ。
医学評論家の中原英臣氏の解説によると、「外耳、中耳までは音をつたえる器官、内耳は音を感じる器官で、脳と関連している。医学的にも原因はよくわかっておらず、治療は2週間以内、遅くとも1カ月以内に始めれば、回復できたかもしれないのだが」という。浜崎はこの時期を逃してしまったということなのだろう。
浜崎は今年がデビュー10周年で、春から全国ツアー、さらにアジアツアーも予定しているが、本人はブログで、ツアーその他は予定通りに、「片耳だけで限界まで歌う」といっているという。
山口一臣が「片耳だけで大丈夫なのか」といったのは、まあ当然の懸念だが、中原氏は「大丈夫。片方の耳が聞こえていれば、今後の活動も心配ない」と楽観的だが、心配は残った耳に同じことが起こる可能性。そうなったらベートーベンだ。これにも中原氏は「可能性ゼロじゃないが、起こりにくいです」という。
耳は恐い。一番多い突発性難聴の場合は、風邪を引いたような症状で耳がボコボコいうくらいが始まりだが、完全に回復できるのは、48時間以内といわれる。これを逃して、難聴になっている人は事実多い。まして浜崎は超多忙。その痛いつけを払ったわけだ。
赤江珠緒が「でも、前向きに受け止めているのがすごい」
みといせい子も「ブログでまずファンに伝えた。あなたたちが支えなんですよというメッセージではないか」という。
いかに金の成る木だといっても、つぶれたらそれっきり。もう片方に異常が起こらないようにするのは、周囲の責任だろう。