(府知事選バトル<上>から続く)
もうひとつの大阪にとって厳しい数字。大阪府の借金、5兆2487億円、府民ひとりあたり59万5000円。「これをどうするか」と大谷。
熊谷「大阪も借金減らしに入っている。わたしはプライマリーバランスの前倒しができると思っている。財政のムダを省いて、単年度で500億円くらいは」
梅田「中小零細企業を元気にしないといけない。ほったらかしだった。ムダを省けば税金を生かせる」
橋下は「財政再建は簡単、府庁に対するアレルギーさえあれば、中学生でも高校生でもできます」といつもの調子。「出資法人が46法人。これが年間300億円、セーフティーネットは残しますが全部解体できる。またおおやけの施設が28、これが年間30億円の赤字。これだけで330億円。自民、公明と徹底的に協議したのはこの点なんです」と自信満々。
そこへ東京から村田晃嗣が質問。「橋下さんは行政をスリムに。熊谷さんは産業振興という。なんで橋下さんが自民で、くまがいさんが民主なのか」
橋下は「大阪は自民・公明ともスリム化をいってる。国政レベルとは違う」
熊谷「必要なものは残さないといけない。他の方法で500億くらいの圧縮はできる」
ここから、ムダの現実、退職金、知事公舎などにはいっていったが、まず、退職金。
4年間の収入は退職金もふくめて1億3279万6000円(退職金4176万円)で、ほぼ首相に匹敵する。これをどう見るか、と玉川徹が迫った。「橋下さんの年収は?」
橋下は「3億円近い。退職金は公約で半額といっている。わたしはゼロといったのだが、多数の人の意見をきかないといけないので」
熊谷は「大学で30年間務めて、退職金が3000万ちょっと。これにくらべると(知事の退職金は)法外ですわな。わたしは成果が出ればちょっと位は欲しいなと」(笑い)
梅田は「弁護士には退職金ありませんが、まあ7割か」
あと、知事公舎の話などなど、橋下が「簡単ですよ」とぺらぺら。「借金5兆円で、文化なんていってる場合じゃない」など暴論まで。さてこれをどうきいたか。大阪人の心に響くのはだれか。勝負はこれからだ。
さらに、組織や予算を切る切らないでは、梅田がいったことに「それを多数の支持を得ないでできますか?」と問いつめる。自民・公明との話が詰まっているとの自信らしい。「あとは府庁の抵抗だけ。これを乗り切るエネルギーさえあれば」と。
今回はどうやら、テレビ露出度の違いが出た感じだったが、さてこれをどうきいたか。大阪人の心に響くのはだれか。勝負はこれからだ。