配下の閣僚の不始末には後手を踏んでばかりだったのに、最後は出し抜けの辞任表明でみな唖然。今朝の『スパモニ』は、安倍首相の唐突の辞任劇一本に絞って特集した。
スタジオには自民、民主の現役議員や政治評論家、作家が生出演し、辞任の理由や「なぜ今?」なのかについて激論した。
まず赤江珠緒キャスターが「日本中に激震が走りました。辞任の感想を一言ずつ」と口火を切った。ゲストたちは各自フリップに書いた一言を。「投げ出し辞任」としたのは自民党の河野太郎議員。同じく自民の後藤田正純議員は「政策転換辞任」。そのわけは「改革、改革といっているが、なにも議論していない。これからのことを考えて」。
続けて民主党の原口一博議員が「ワケわからん辞任」。毎日新聞顧問の岩見隆夫は、体力気力が萎えてしまったということで「自信喪失辞任」。作家の大下英治は「敵前逃亡辞任」。三反園訓・テレ朝コメンテーターは「もうイイヤー辞任」。最後にジャーナリストの鳥越俊太郎が「ガソリンスタンド心中事件辞任」。
こうしてみると、最後まで納得できる理由を示さなかった安倍首相の「説明責任」の欠如が浮き彫りに。このあとVTRで騒然の一日を振り返り、「なぜ今?」について激論を交わした。
河野が「突然、体調を崩したわけではない。本当に悪いなら、なぜ臨時国会の前に辞任表明しなかったのか。『職を賭して』と言った以上、テロ特措法を見届けるまでやるのが国のリーダーだ」と安倍批判。
岩見は「安倍さんが挙げた理由は全部あと付けですよ。続投を表明していたのも、体調がまだはっきりしていなかったのでは」と安倍首相に同情した。民主の原口も「誰もタマよけをやらなかったでしょう、気の毒だと思いますよ」。
推測をもとにした理由の行きつく先は、やはり健康問題か。鳥越が「私は大腸ガンで手術をしましたので、腸が悪いという安倍さんのことが気になって取材をしました」と前置きして語る。
「どうやら病名は『潰瘍性大腸炎』ではないかと。この病気は腸全体がただれ、食べても栄養にならない。難病に指定されています」
「即、説明すべきだったと思いますね」と河野がまた批判すると、赤江が「病気を言い訳にしたくないというわけですかね」。
鳥越は「政治家は病気のことを言うと政治生命を絶たれるというのが常識。この常識を変えるべきだと思う」と、今回の辞任騒動の一因とも言える「政治家と病気」について問題提起した。