農林水産業に従事する人が年々減っている。なのに農水相の経験者だけは増える。増える理由は辞める人が多いからだ。では、なぜ辞める?
改造内閣の就任会見で「参ったなぁ」と不満そうにポストに就いた遠藤武彦農相が辞任する。就任8日間。・・・後任人事があるから、また"元農水相人口"が増えることになる。
とくダネ!でトップに取り上げたこの問題に、まず小倉智昭が言ってのけた。
「こうなれば、いっそ農水大臣は空席にしよう」政治家とカネのちょろまかし問題にはうんざりしているのに・・・とりわけ農水相は――
番組では早くも浮上している後任人事の名前をあげた。いずれも農水相経験者の島村宣伸、谷津義男、武部勲、中川昭一。スキャンダルを避けて、身体検査済みのベテランを配置しようという作戦だ。いいかえればカネ疑惑の火種を持っていない面々。
農水産業は衰退して大臣経験者ばかり増える。この4人だって周辺の人を含めて過去を洗いざらいしないと・・・。
「いくら釈明しようとも、疑問があります。この人は大臣になる以前から農業共済組合の理事長をやっていた。その組合はお国からもっともカネ、補助金が出ている団体ですよ」(諸星裕)
補助金といえば国民の税金。その税金をもらう側が、今度は出す側になった。それもトップの大臣さま。
「遠藤さんはユニークな面白い人柄」(小倉)らしいが、結果からいえば安倍首相は火薬庫みたいな人を選んだことになる。
政府の補助金で生き延びている農水産業。政治家はその補助金目当てに活動して、そのアガリの数%のカネを自分のふところに収めてしまう。
農水相はみんなレッドカード。新大臣候補はみんなシロを証明できないグレー。こうくれば「農水相なんかいらないよ」の小倉発言にリアリティがあるというものだ。