参院選での惨敗にもかかわらず、安倍首相は昨日7月30日の記者会見で「困難な道であることは覚悟のうえ」「国民の声を真摯に受け止め、反省すべき点は反省」「お約束した改革は実行する」と続投を表明した。しかし、党内の声はきびしい。
「これだけ激しい民意を組み入れないでやっても、安倍さんも自民党もずたずたになっちゃうんじゃないか」というのは、加藤紘一氏。
河野太郎氏も「これだけ大敗した以上、安倍政権の総括はなるべく早くやる必要がある」と危機感を口にする。
舛添要一氏はもっと直裁だ。「内閣改造を9月にやったらアウト。あのバカ大臣連れて1ヶ月もたないよ」
表向き、党内に派閥抗争の動きはない。党役員の刷新、内閣改造をにらんでの思惑が交錯する。しかし、スタジオはフリートークだ。
「続投は危機管理のなさ。選挙当夜の会見を注目していたが、やっぱりしくじった」と久々の無所属の衆院議員・江田けんじ氏。
評論家の宮崎哲弥は「空気が読めないんですよ。単純に」という。「年金でも、5000万件の問題が出たとき、社保庁改革法案を強行採決した。態度が傲慢だった。そこへ世論調査が下がって、松岡さんの自殺になる。空気が読めないからこうなる」
そうなると、支持率はさらに下がっていく可能性が大きい。「次の世論調査では支持率と同時に辞任の是非も聞く。おそらく驚愕の結果がでる」(江田けんじ)。
それでも安倍首相はすぐには動かないらしい。「9月に改造というが、本当の危機感があれば今度の臨時国会でやらなくてはいけない。なぜできないか?」と宮崎が疑問を呈すると、江田は「党内は9月をにらんであんまり批判しないでという心理。そこでほとぼりをさまそうとしている」と推測してみせた。加藤浩次も「喉元過ぎればなんとかと」とひやかす。
だが、「舛添さんがバカ大臣といった。あれが閣僚席にすわったら、国民はどう思うか」という宮崎の指摘は当たっているだろう。安倍首相は、赤城"バンソウコウ"大臣と心中する気なのか?
一方、テリー伊藤は「ウルトラCとして、民間人を入れる手がある。それと、地方の人が怒っている、それをどう味方につけるかでしょう」と相変わらず安倍応援団の雰囲気だ。
「いずれにしても、カギは安倍さんじゃなくて、麻生さんですよ」(宮崎)