「トランスフォーマー」
大興奮!自動車やヘリコプターが「巨大ロボット」に変身

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   地球侵略のエイリアンなんて映画は無数にある。しかしそれが地球に既に住みついていて、CDプレイヤーといった小物から、自動車やジェット戦闘機、軍用ヘリコプター、戦車という大型機械まで、様々なテクノロジー機器に変身して密かに時期を待ち、攻撃の機会をうかがっていたとしたら? エイリアンが金属生命体、巨大ロボットというのも面白い。そして当然のことながら、人類の友となる良いロボットと悪いロボットが存在してバトルが繰り広げられる。

(C)2006 PARAMOUNT PICTURES AND DREAMWORKS LLC. ALL RIGHTS RESERVED
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   トランスフォーマーはもともと日本のタカラが開発・発売し、アメリカのハズボロー社が世界的に販売した変形ロボットのおもちゃ。それが娯楽大作映画となって4半世紀振りに故郷に錦を飾る公開となる。だから映画の中でも、「巨大ロボットは日本製に違いない」とか「頑丈で安全な携帯電話は日本製(ノキアなのに)だ」など日本礼賛の台詞がしばしば出てくる。劇中、ロシア・中国・北朝鮮が悪の権化と言われるのとは対照的だ。

   映画界最高峰の技術を有するILM製作のCGI映像で具現化され、スピルバーグが製作総指揮をとる。「パール・ハーバー」や「アルマゲドン」のようなディザスター(災害)映画が得意のマイケル・ベイを監督に据えたのが功を奏した。巨大ロボットが格闘し、戦車やジェット戦闘機と戦い、街を破壊し尽す阿鼻叫喚の世界が展開する。

   地方都市に住む16歳のサム(シャイア・ラブーフ)。車を買う金欲しさに南極探検隊長だったお爺ちゃんの壊れた眼鏡をeBayのオークションにかける。サムは知らなかったがこの眼鏡こそ宇宙からの謎の物体、キューブの在り処をしめす地図が刻まれているのだ。地球征服を狙う巨大金属生命体が一気にトランスフォームしてその眼鏡目掛けて殺到し、遮る人類を攻撃し始める。

   物語はシンプル。金属生命体にユーモアがあり、何よりもカマロが、トレーラーが、携帯電話が変身するのが愉快だ。原型からアッという間だが、過程が判る心地良いトランスフォーム。ロボット群とアメリカ陸軍や空軍の最新兵器との戦いも壮絶。大活躍のサムだが、ガールフレンドのミカエラ(ミーガン・フォックス)も機転が利くし、アクションにも付き合う。話の筋は見えるのだが、展開が楽しくストーリーを追いかける。試写室で見た時はそれほどでも無かったが、ベイ監督の挨拶付きの日本プレミアでは、大スクリーンでの映像と大音響で、椅子が震え腹の底にバトルの地響きが伝わり、物理的に興奮した。

   主役のシャイア・ラブーフは日本では馴染みが無いがアメリカで既に公開され大ヒットした「ディスタービア」で注目され、今撮影中の「インディ・ジョーンズ4」でもハリソン・フォードのお株を奪って主演している成長株。ミカエラ役のミーガン・フォックスも新人。ベテランではジョン・ヴォイトが久しぶりの顔を見せ、地球防衛の重大な任務を果たす国防長官役で活躍する。

   お盆前の映画書き入れ時の公開。日本の観客はこういうロボット物が大好き。大ヒットは間違いない。

恵介
★★★★★
トランスフォーマー(TRANSFORMERS)
2007年アメリカ映画、UIP配給、2時間24分、2007年8月4日公開
監督:マイケル・ベイ
出演:シャイア・ラブーフ / ミーガン・フォックス / ジョン・ヴォイト
公式サイト:http://www.transformers-movie.jp/top.html
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