言葉は恐い。久間章生防衛相が6月30日の講演で、米軍の原爆投下を「しょうがない」といったことで、安倍首相が窮地に立たされている。
発言の全体的な主旨では、そう違和感はないのだが、「しょうがない」が一人歩きを始めてしまった。民主党はじめ野党が一斉に「原爆投下を容認するものだ」「閣僚失格」と批判の声をあげたが、長崎出身の久間氏には、被爆者からのきびしい反発、非難が手痛い。
当の久間氏はきのう、「原爆を認めたと受け取られてしまったとすれば、申し 訳ない」と陳謝し、「広島、長崎に落とされた原爆は許せない、という気持ちは微動だにしていない」と語ったが、後の祭り。講演でそれをいっておかなくてはいけなかった。安倍首相も「国民に誤解を与えるような発言は慎まないといけない」と。しかし、そんなことで収まりそうもない雲行きだ。
スタジオでも、勝谷誠彦が「誤解を与えるなんてことじゃない。日本の防衛のトップに原爆しょうがないといわれたら、だれが守ってくれるんだ」
テリー伊藤も「何考えてんですかこの人は。安倍さんは昨日の時点でクビにしてなくてはいけない。ホントにだめですよ」とぼろくそだ。
今日の朝日新聞の内閣支持率は28%と最低を更新した。20%台は森内閣以来。自民支持層でも最低だった。調査が6月30日と7月1日だから、半分くらいはこの発言が影響しているかもしれない。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト