ジャーナリストたる者、ウンヌン。テレビの報道系番組でそんな自負を聞くことは滅多にないし、感じることもない。
新聞等ではたまにお目にかかるが、テレビは「ジャーナリズムなんていう、そんな立派なモンじゃございません」とわざわざへりくだり、一般ニュースもとにかく柔らかくワイドショー化することで視聴者に親しまれようとする傾向が、最近はとくに顕著なようだ。
この番組は、ワイドショー的番組でありながら、そうしたテレビ界の潮流にはあまり乗ってない。自衛隊の国民監視問題が起きたならば、リポーターの玉川徹が不信感も露わに、自衛隊・防衛省幹部(含む石破茂・元大臣)を直撃する。
スタジオでは、紙媒体出身の鳥越俊太郎が自負と自戒を込めて語る。「権力監視がわれわれメディアの役割だ。それが弱くなっている」
「今回の情報収集はたいしたことはない。だけど、これがエスカレートして、戦前の憲兵・特高のようになっていくのは、必然的な傾向。それが恐い」と、「権力性悪説」に基づく権力観を主張した。
これに感銘を受けたらしい赤江珠緒キャスターも「我々も頑張りましょう!」と決意を新たにした。
今後、赤江がどんなジャーナリスト的頑張りをしてくれるか、期待大である。
文
ボンド柳生