20年間にわたり集められたゴミの山が全長500メートルにわたって列をなす、人呼んで「札幌ゴミ街道」。『スパモニ』は、札幌市・近隣住民vsゴミ男(59)の三つ巴戦を再び取り上げた(1月15日既報)。
札幌市内の山林の中を通る一本の道路。その両側には、錆びついた数台の乗用車やいくつもの壊れた石油ストーブなど高さ2メートルに及ぶゴミの山が続く。このゴミの山を築いた男に、リポーターの木内希が「いつ頃から、何のためにゴミを置き始めたのですか」と直撃したが、男は終始無言で通す。
事情を知る住民によると、男のゴミ集めは20年ほど前にここに住みついた時から。よそから来た人が男にお金を渡して廃車などのゴミを置いていったという。地権者や近隣住民の訴えで、市も2000年になってようやく始動し説得に乗り出したが、男が聞きいれることはなかった。
とりあえず市では、昨日5月31日をゴミ撤去期限と決め、男に通告。番組も「何か動きが?」と取材に及んだわけだが、男はどこ吹く風。市や近隣住民、そしてリポーターはむなしく空振りに。どうやら男は、ゴミの山の中から換金できるモノを売り、年金代わりにしようという手前勝手な生活設計を立てているらしい。
市は刑事告訴や行政代執行を検討しているというが、もともとこの土地は複数の地権者がいる私有地。ゴミを撤去するのに数千万円の費用がかかるといわれ、税金を使うのには問題もある。
そこで出でくる疑問は、何故こうなるまで放置していたのか?弁護士の石丸幸人が「行政が簡単に産廃処理の許可を出すところに問題がある。きちんと実地審査をしてから許可を出しすべきです」と、安直な行政に苦言を呈した。