統一地方選挙が終わり、7月の参院選に関心が移った。今朝の『スパモニ・オンブズマン』は、宮城県議会議員が認められている任期中2度の海外旅行を直撃した。
『スパモニ・オンブズマン』が問題にしたのは、いわずと知れた観光旅行と化している視察旅行の実態。同県議会は任期4年中に2回の海外旅行(1回の経費は120万円以内)が制度として認められており、03年から4年間に56人の議員が23カ国へ旅行、合計6089万円の税金が使われた。
ではその中身とは?内面的なものはさておき報告書から察すると、観光旅行そのもの。そこで本人に直撃した。
05年11月ベトナムを“視察”した渡辺和喜議員は、報告書の書き始めで「事前の勉強をしないで行った」とまず白状しながら、感動した話を書いた。本人は「文章の流れの中でユーモアチックに書いた」と弁解しているが…。
また、スペイン・仏旅行した加賀たけし議員の報告書は、仏のルーブル・オルセー美術館巡りについて5枚の写真を付け、「ただただ感動するだけだった」とたった1行の文章をつけただけ。「言葉足らずだった」と本人。
一方、開き直ってみせたのが横田有史議員。「他議員にイチャモンつけるみたいで過去、視察の中身まで立ち入って議会で議論したことはない。4年間のボーナスみたいなもの」と、観光旅行を素直に認めている。
映画監督の井筒和幸は「皆、観光旅行付きだと思っているんですよ。そういう社会が問題なんだ」。大澤孝征弁護士も「予算がついたら、使いきってしまおうぜというわけだろう。法律的には背任・詐欺などに抵触する可能性がある」と厳しく指摘した。
コメンテーター初出演の北大路欣也は「複雑ですね。今日からやる番組(『八州回り・桑山十兵衛』)のストーリーにはこういう話も出てくる」。特権をむさぼるのは、時代劇のストーリーだけの世界ではないよ、という意味か。