「大人になっても戦争の記憶は消えない」フランソワーズ・モレシャンさん

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   休みなのに、な~んにもすることがなくって、困っちゃう。そんな、自由に時間を使える日にこそ、ちょっぴり世の中のこと考えてみませんか? 例えば、平和について・・・

   テレビ番組を通じて募金を呼びかけた、ドイツ国際平和村。戦争で傷ついた子供たちを保護、自立支援する施設に、日本から5億円以上の募金が集まったニュースは記憶に新しい。

   戦争。今もどこかで戦火に怯えて泣き叫んでいる子供たちがいる。

   フランソワーズ・モレシャンさんも、戦火を潜り抜けて生き延びたお一人。先日、あるインタビュー番組で、少女時代について語っていただいた。

   モレシャンさんの記憶は、戦時下のパリでゲシュタポに怯える日々から始まっている。ご両親がユダヤ人の子供たちを自宅にかくまっていたこともあり、常に神経を張り詰めて、息をひそめて家にいた少女時代。尾行、目の前で銃弾に倒れる大人たち、両親の日常会話は、拷問を受けた知り合いの話ばかり、それが世の中の全てだった。

   平和な時代が訪れても、モレシャンさんの記憶は消せなかった。戦争体験がトラウマになり、70歳を過ぎた今でも、ゲシュタポの夢にうなされ、初対面の人と会えば、拷問に耐えてまで信念を貫くか否か無意識にチェックしてしまうそうだ。

   モレシャンさんは、言う。

   「今、戦火にいる子供たちは、平和になってもその子にとって戦争は終わらないの。大人になっても、その記憶は消えないでしょう。戦争の恐怖はずっと人生に付きまとってくるのよ。私のように・・・戦争を知っている子にとって、戦争は決して過去の経験にはならないの」

   戦争。戦争を知ってしまった子供たちは、大人になっても辛い記憶とともに生き続けなくければならない。ドイツ国際平和村の子供たちも、これからずっと戦争の記憶と隣り合わせの人生を歩むことになるのだろうか。

   平和について、ゆっくり考える休日も、いいかもしれない。

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