先週の火曜日(4月3日)の夜、フジテレビで「あるある大事典」の検証番組を放送していた。タイトルは「私たちは何を間違えたのか」。制作したのは関西テレビだ。
「検証」というからにはどんな番組になるのかと注目していたが、「孫請け制作会社のAディレクターというのがでっちあげをした犯人で、それをサポートしていたのがBプロデューサーです」と言っただけの番組だった。
見ていて腹が立った。このような番組を作ってしまったという「制作責任」について調査・検討しただけで、「放送責任」については何も触れられていなかったからだ。
「あるある」を作ったのは関西テレビだけど、放送したのは全国のフジ系列の27局。その27局にも運命共同体的な責任があるはずなのだ。間違った内容の番組を放送したために、世の中をミスリードしてしまったという責任。その「放送責任」について、27局が知らんぷりをしているのが残念だ。
この検証番組、始まったときの視聴率は10%くらいあったけれど、その後どんどん下がっていって、結局平均5.1%(関東地区)しかなかった。「見ても仕方ない番組だ」と視聴者はあっという間に見抜いてしまったんだろう。テレビ局がちゃんと視聴者を向いていない証拠だ。
テレビ局のみなさん、放送責任を忘れていませんか?