2週連続SPのラストを飾る当夜に花を添えるようにして、とある慶事が発表された。放蕩借金漬けニートこと見栄晴がOLとの5年越しの交際を実らせ、入籍したのだ。
当コラム既報のとおり、細木数子大先生の予言によれば、「こんな男が結婚できるはずない!」のであったが、その数週間後、見事に結婚と相成った。番組スタッフのリサーチ不足と不誠実な見栄晴のせいで、細木センセイのメンツが丸つぶれだ。
でも、「占いは当たるか外れるかじゃないんだ!」と開き直る!?カズちゃんの耳には念仏かもしれない。今日も絶好調のセンセイ、女子校を訪問して卒業する生徒たちに運命論とジェンダー肯定論を説き、TK宅を訪問しては冷蔵庫をあさり、ロデオボーイに興じる。10時過ぎになって、やっと「運命のカルテ」は始まった。
開口一番、「親父です」と言ったのは、2月に出演したケイン・コスギの父親、ショー・コスギ。ハリウッドのB級映画で"不正確な"NINJA像を広めた張本人だ。「忍者ポリス」がいたら、たぶん認定はもらえないだろう。
――で、番組的に見所はふたつ。息子ケインを勘当した真相と、和解があるのかどうか、である。
「これが最初で最後」と断った父親が"この番組だけに"明かしたウワサの真相は――やはり独立問題。もともと父親の事務所で手塩にかけて、金もかけて育てたケイン、売れ出すと独立を言い出す。父親は快く送り出した。ところが、ケインはショー事務所の人間を引き抜いてしまったらしい。「義理を欠く」「卑怯だ」「後ろから刺されたようなもの」と父親は怒りをぶちまける。
ここまで静かだった細木センセ、ようやく喋りだし、親子和解の道しるべとなるべく暗躍、いや活躍する。そのために飛び出した論法が「ショー・コスギは息子に命を救われた」。4年前、宿命大殺界のショーは死に至る運命にあった。ところが、その悪いモノをケインが背負って出たおかげで、命が助かったのだそうだ。
裏切りのジューダスが「じつは親孝行な息子だったのよ」と急に言われても納得する人は少ないだろう。父親は頷いて聞いていたが、目には不信感がにじんでいるようだった。最後にセンセイは「わたしの切なる願い、(ケインを)助けてやんなさい」と下手に出た。それでも頑固親父は首を縦に振らない。ケインが心から謝れば許すとしたものの、言質は取らせなかった。
「もうちょっと柔軟になってほしいね。どう?」と大先生がスタジオの観客に語りかけると拍手が起きた。「センセイの勝ちね」と笑い、一方的な勝利宣言でしゅうりょ~う。
えっ、ケインが出てきて握手するシーンが見られるものと思ってた? いつかこの番組で見られるのではないでしょうか。もうちょっと引っ張らないとね...。
さて、来週の細木数子は...河村隆一、らしい。ただし、「近日大公開」と言っていたから来週とは限らないので、もし違っていてもお許しください。
使用上の注意:これは方便としての占い、モノは考えようだという人生訓なので、頭から信じ込んだり、めくじらたてないでください。