石原慎太郎都知事の交際費をめぐる東京地裁の判決を取り上げた。
原告が費用の返還を求めて訴えた78件のうち、03年分の中のたった2件だけ返還請求を認めた。だが、大沢孝征弁護士によると「証拠主義の裁判所が2件とはいえ違法があったとしたのは評価したい」とか。
2件の違法のうち1つは、航空関係者8人と築地の料亭で一人当たり4万円強の会食だ。判決の判断は「老舗の料亭で、単なる接待と疑われてもやむを得ない」。もう1件は、都の広報番組を担当する民放テレビのプロデューサーら3人と1人当たり2万円の会食。
これも「接待してまで話し合う内容ではない」。当然、酒は出たにせよ1人4万円強の晩飯の中身は、庶民のわが身にとって想像の範囲外。渡辺宜嗣アナが「相当高級料亭だそうですね」と訝るのも当然だ。
財政破綻で管理職ゼロになる夕張市を筆頭に、借金を抱えて四苦八苦する過疎の自治体は多い。一方で、一極集中とはいえ、決して都民が豊かだったわけでもない03年という大不況の真っ只中で、税金を使った超豪華会食。
この格差、一体どうなる。
「義務教育を受けさせないのは、親の犯罪」
トイレに女性を押しこみ、強引に下着を脱がせて盗んだ二十歳の男が捕まった。調べたところ、男は戸籍がなく学校に行ったことがなかった。一体誰の責任か、番組が取り上げた。
役所は何をしていた?との疑問も湧くが、責任は親にあると大沢弁護士。「子どもに義務教育を受けさせなかったのは、親の犯罪。罰金10万円の刑です」
それにしても珍しい事件だ。大沢弁護士は「昔は旅芸人の子どももいましたが…」。ジャーナリストの鳥越俊太郎は「男は1986年生まれというから、バブル経済に入っていく中流意識がピークに達した時期。借金で逃げ回っていたというのだから、実はこの時期から格差の凸凹が生じていたのでしょう」。
母親がインタビューに応えて「届け出ると借金取りに居場所がわかるので…。子どもには申し訳ないことした」と謝るばかり。多発する子ども虐待、いじめも悲しいが、男の行く末を思うと言葉を失う。
いちいち驚いていては脳がもたないような事件が続発している。今朝のスパモニも、上は都知事の超豪華会食問題、末は、親が借金で逃げ回り義務教育に行けなかった男の切ない話し。そして週刊誌で取り上げられた横綱・朝青龍をめぐる八百長疑惑と、途切れることがない。今朝のゲストコメンテーターたちも、ずばり割り切れる話題がないためにテンションが上がらず、切れ味のいいコメントが少なかった。