バリスタが教える「自分好みのコーヒー」を簡単に見つける方法」。秘密は「カッピング」にあった

コーヒー屋をやっていると、「自分の好きな豆をどうやって見つけるのか」「コーヒー豆ごとにどんなふうに抽出すればいいのか」といった質問を受けることがよくあります。

そんなときに私がおすすめしているのが「カッピング」という方法。

そこで今回は、おうちでも簡単にできるカッピングについてご紹介します。

カッピングってなに?

コーヒーにおけるカッピングとは、コーヒー豆の品質や風味を評価するテイスティング方法のこと。

同一条件のもとで一度に複数のコーヒーを抽出することで、それぞれの特徴を明確にできるのが魅力です。

例えば一種類ずつハンドドリップをするとなると、お湯の注ぎ方や抽出してからの時間経過などで条件が変わってしまいがち。

カッピングでは、そうした抽出の工程における誤差を限りなく少なくできるので、純粋にそのコーヒーがどんなフレーバーを持っているのか知ることができるんです。

おうちにあるものでできちゃいます

【カッピングの手順】
①粗目に挽いたコーヒー豆の香りをチェックする(ドライ)
②一気にお湯を注いで香りをチェックする(クラスト)
③4分待ってからコーヒー粉の層を崩し、香りをチェックする(ブレイク)
④浮いてきた泡を取り除く(スキミング)
⑤テイスティングする

カッピングの方法は全部で5ステップと、意外と簡単です。

バリスタのカッピングでは各段階で香りをチェックしますが、ご自宅でやる場合には最後のテイスティング以外は省いて、簡略化してもいいかなと思います。

用意するのは、200ml程度が入るマグカップまたはグラスと、スプーン。

あとはハンドドリップよりも少し粗く挽いたコーヒー豆とお湯、スケールとタイマーがあればOKです。

コーヒー豆とお湯の比率は、味を比べるのであれば1:16.6(もしくはいつもの抽出レシピで使っている比率)、品質を比べるのであれば1:18が一般的。

今回は味の比較をするために、1:16.6で用意しています。

全てのカップにコーヒー豆を用意したら、沸騰したてのお湯を規定量まで一気に注ぎ入れます。

このとき、なるべく時間差ができないようにササッと入れ切るのがポイントです。

お湯を注いでから4分経過したところで、浮かんでいるコーヒー粉の層を崩すようなイメージで上下にスプーンを動かして混ぜていきます。

このときのコツは、同様の条件になるように何回混ぜるかを決めておくこと。3〜4回くらいがおすすめです。

またもうひとつ大切なのが、全ての工程においてスプーンは常に綺麗なものを使うこと。

使用前後にカップに溜めておいたお湯で軽く洗うなどして、それぞれのコーヒーが混ざらないように気をつけましょう。

混ぜ終えてから1分ほどすると表面に細かな泡が浮いてくるので、スプーンを使って綺麗に取り除いたら準備完了です。

飲み比べて分かる味の特徴

準備が整ったら、表面の綺麗な部分をすくって味をチェックしていきます。

ズズッと空気と一緒に啜るように口に含むことで、コーヒーのフレーバーなどが分かりやすくなりますよ。

今回試したのはグアテマラとエチオピアの2種類。

実際に飲んでみた印象は、以下のとおりです。

・グアテマラ:初めはアーモンドのようなナッティーなフレーバー、あとからリンゴのような柔らかな酸と甘みが出てくる。

・エチオピア:口に入れた瞬間から明るい酸味と豊かな甘み。余韻が長くて、ストロベリーのような印象。

同じ条件で2つ以上のコーヒーを飲み比べることで、それぞれの違いをよりハッキリと感じることができました。

これなら自分好みのコーヒー豆を簡単に見つけられそうですよね!

また、カッピングでそれぞれの特徴を把握することで、「より甘みを強調しよう」「綺麗な酸を活かそう」といった具合に、抽出のレシピも調整しやすくなります。

ちょっとマニアックですが、ここまでできるようになると、また一歩日々のコーヒーを美味しく楽しめるようになりますよ!

専用アイテムがあるとやっぱり便利!

ORIGAMI 「Cupping Bowl COE logo 12個セット」 15,840円(税込)

カップやスプーンはご自宅にあるものでも大丈夫ですが、本格的にカッピングをするときには、やはり専用のアイテムがあると便利です。

ORIGAMIの「Cupping Bowl」は、世界最高峰のスペシャリティコーヒー品評会である「Cup of Excellence」とのコラボレーションアイテム。

温度変化の少ない磁器製で、さらにカップの内部に150mlと200mlのラインが刻印されているため、スケールがなくてもスムーズに規定量のお湯を注ぐことができます。

個人的には世界基準に則ってカッピングができるというのも嬉しいポイントです。

ORIGAMI 「Cupping Spoon」 2,200円(税込)

「Cupping Spoon」も同様に磁器製。

独特な形状でカッピングの作業がしやすく、また真っ白なカラーはコーヒーの色合いをチェックするのにも適しています。

コーヒーをもう一歩深く楽しみたいときに便利なカッピング。みなさんもぜひご自宅で試してみてはいかがでしょうか。

意外と知らない「白湯」の正しい作り方

文・シラクマ

価格および在庫状況は表示された11月13日10時のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、購入の時点で表示されている価格および在庫状況に関する情報が適用されます。
この記事のリンクを経由して製品を購入すると、アフィリエイト契約により編集部、制作者が一定割合の利益を得ます。

配信会社から提供を受けたコンテンツやプレスリリースを原文のまま掲載しており、J-CASTトレンドが制作した記事ではありません。お問い合わせは配信会社・プレスリリースの配信元にお願いいたします。