「食べる」般若心経が話題だ。
その人気は国内だけにとどまらず中国でも注目を集め、あの「人間国宝」も買い求めたという。
プリンターは「自作」
話題となっているのは、群馬県・太田市にある料理店「新田乃庄」でお土産として販売する「法燈・法の明かり」(ダシ入りしょう油味、3食分1620円)。
「法燈・法の明かり」は、幅広のうどんを鍋で煮込む群馬の伝統料理「おっきりこみ」を自宅で作れるセットだが、なんと、麺に「般若心経」が印字されているのだ。
そんな同商品が突如注目を集めたのは、2017年4月3日ごろ。あるツイッターユーザーが、驚きとともに紹介したのがきっかけだ。これが急速に拡散し、
「食べたら徳積めそう」
「一枚食べるたびにお経を一回読んだことになりそう」
「これは食べたい」
と賞賛の声が多数挙がった。
一方で、ツイッター上には、あまりの珍しさから
「これどうやって作るの?」
「文字消えそう」
といった疑問も出ている。
販売する「新田乃庄」の店主は2017年4月10日、J-CASTニュースの取材に対し、
「インクは、体には無害な竹炭を使って印字しています」
と話す。専用プリンターを自作し、麺に押し込むように印字するため、煮込んでも文字は消えないそうだ。
同商品は特に中国で好評だ。実際に食べたという中国人が、中国のSNS「微信」(ウェイシン)や「微博」(ウェイボー)に画像を投稿すると、爆発的に拡散。同商品を販売するインターネット通販サイト「47CLUB」には問い合わせが殺到し、回線が一時パンクする騒ぎも起きたという。
また、店主によると、中国の「無形文化遺産継承人(人間国宝)」である芸術家の韓美林(ハン・メイリン)氏も、このうわさを聞きつけ自家用ジェットで同店を訪問。篆書体で印字したオリジナルの「麺」の制作を依頼され、その完成品は、17年10月27日にイタリア・ヴェネチアで開催された「韓美林世界巡回展」で販売された。
「法燈・法の明かり」は、「新田乃庄」の店舗、通販サイト「47CLUB」で購入が可能。