米大リーグ・マーリンズのイチロー(43)の同僚で、エース右腕のホセ・フェルナンデス投手(享年24)ら3人が死亡したボート事故の全容が解明されつつある。
転覆したのはフェルナンデスが所有するボートだが、「誰が」「どのように」操縦していたのかは明らかになっていなかった。
「フェルナンデスの過失が認められる」
事故は、16年9月25日(米国時間、以下同)に起きた。フロリダ州マイアミ沖で、30フィート(約9メートル)のボートが岩礁に衝突、乗っていたフェルナンデスと友人2人が命を落とした。同日のマーリンズの試合は中止、翌26日の試合では追悼セレモニーが行われ、マーリンズの選手全員がフェルナンデスの背番号「16」をつけてプレーした。
10月には、マイアミ・デイド郡検視局が3人の検視報告書を発表。フェルナンデスから、血中のアルコール濃度が法定基準値の2倍ちかく検出され、コカインの陽性反応もあったと明かした。
しかし、事故の詳細や誰が運転していたかについては明らかになっていなかった。
そして17年3月16日に米複数メディアが報じたところによると、事故を調査しているフロリダ州魚類・野生生物保存委員会の調査では、
「フェルナンデスのDNAや指紋が船のハンドルから見つかり、他2人のものは検出されなかった」
とし、
「フェルナンデスが正常でない状態で無謀な運転をした。夜の暗闇の中、岩や突堤などがある危険な地帯を65マイル(約105キロ)で走行していた」
「今回の事故は、フェルナンデスの過失が認められる」
と結論づけたという。
フェルナンデスは15歳でキューバからアメリカに亡命し、11年のドラフト1巡目14位でマーリンズに入団。13年に12勝6敗でナ・リーグ新人賞を受賞し、16年は、16勝8敗、防御率2.86と若手ながらエース級の活躍を見せ、将来を渇望されていた。