「チョコレートは薬」? 血圧が下がる効果を実証

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   カカオポリフェノールを多く含むチョコレートに、血圧を下げる効果があることがわかった。

   愛知県蒲郡市と菓子メーカー大手の明治、愛知学院大学の産学官共同の「チョコレート摂取による健康効果に関する実証研究」によるもので、チョコレートを用いた実証研究としては日本で初めての大規模な臨床試験。2014年11月24日に、その中間報告を発表した。

  • 楠田恵理子さんらがチョコレートの健康効果を語る!
    楠田恵理子さんらがチョコレートの健康効果を語る!
  • 研究の成果を発表する愛知学院大学の大澤俊彦教授
    研究の成果を発表する愛知学院大学の大澤俊彦教授
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  • 研究の成果を発表する愛知学院大学の大澤俊彦教授

日本人も1日25グラム程度、チョコを食べる習慣を!

   「チョコレート摂取による健康効果に関する実証研究」は、蒲郡市の「蒲郡市ヘルスケア計画」に基づく取り組みで、2014年3月にスタート。市内外に住む45~69歳までの347人(男性123人、女性224人)に、カカオポリフェノールを多く含むチョコレート、明治「チョコレート効果 CACAO72%」を毎日5枚(25グラム)、4週間食べ続けてもらい、健康状態などの問診や採血、身長・体重と血圧を測定した。

   その結果、チョコレートに血圧を低下させる効果が確認された。

   愛知学院大学心身科学部の大澤俊彦教授は「チョコレートの摂取で、血圧の高めの人が、正常の血圧の人より血圧が低下することがわかりました。また、チョコレートの摂取前後で体重やBMIの増加も認められませんでした。カカオポリフェノールは活性酸素を抑える働きがあることが知られており、生活習慣病に有効であるとの報告が多くありますが、今回そのことを実証することができました」と、胸を張った。

   欧米では昔からチョコレートを食べる習慣があり、最近は日本でもカロリーが低く、ポリフェノールが豊富な、おいしいチョコレートが販売されている。「日本人も、1日に25グラム程度のチョコを食べる習慣を取り入れていただき、健康レベルを向上していただきたい」と勧める。

「健康にいい」チョコレートは、「カカオ70%以上」

   この日は大チョコレート好きで研究家で、「チョコレートの奇跡」(中央公論社刊)の著書もある楠田枝里子さんがゲストで登場。チョコレートのもつ効果にふれると同時に、健康にいいチョコレートを紹介。「カカオ80~90%のチョコレートは苦いですが、70%以上のチョコレートを推奨します」と話した。

 今回の実証実験で、カカオポリフェノールを多く含まれているチョコレートとして使用した明治の「チョコレート効果 CACAO72%」は、まさに「ちょうどいい」チョコレートだったようだ。

   明治・食機能科学研究所の伊藤裕之所長は、ガーナのチンパンジーが苦いのに、ごく自然にカカオを食べていたことに注目。「自然界ではチョコレートを薬として摂取していました。そこでの健康効果が、ようやく科学的に証明されはじめてきました」と話した。

   ちなみに、高血圧は虚血性心疾患や脳卒中、腎不全、動脈瘤などの発症原因とされる。厚生労働省によると、日本の高血圧性疾患で苦しんでいる人は796万7000人(2008年)。2013年に高血圧性疾患で死亡した人は7165人にも及ぶ。

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