京都大学医学部附属病院と日本IBMが開発したAIモデルが遺伝性血管性浮腫(HAE)診断に有用性を発表

京都大学医学部附属病院と日本IBM、一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアムが、遺伝性血管性浮腫患者予測AIモデルの有用性を検証し発表しました。

概要

実施組織:京都大学医学部附属病院、日本IBM、一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム
検証テーマ:遺伝性血管性浮腫(HAE)患者予測AIモデルの有用性
掲載学術誌:JMIR Medical Informatics
学術誌掲載URL:https://medinform.jmir.org/2024/1/e59858
DOI:10.2196/59858
開始時期:2022年12月

HAE患者予測AIモデルの概要

DISCOVERYは、HAEと診断されずに症状に苦しむ患者のために、医療従事者、患者団体、製薬企業を中心に2021年に発足しました。その活動の一環として、医療データAI分析ワーキンググループを設立し、日本IBMと共同でHAEの予測AIモデルの開発を進めています。米国の電子カルテ・レセプトデータを基に開発されたモデルを使用し、京大病院の電子カルテデータでモデルの有用性を検証しました。

HAE患者予測AIモデルの成果と展望

本モデルによる検証結果によれば、HAEの可能性があると判定された患者グループの中で、約5人に1人がHAEの確定診断を受けるか、HAEの疑いがあるとの記録がありました。これにより、診断記録のない患者でも、このモデルの適用結果を活用することで、HAEの早期診断に寄与しうる可能性が示されました。この結果により、本AIモデルの適用可能性を評価し、その活用により潜在的なHAE患者の発見に貢献することが期待されています。
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