大阪の老舗医薬品メーカーの森下仁丹が、性別・年齢を問わずに挑戦を続ける人材を「第4新卒」と位置づけ、採用することを決めた。2017年度中の採用を目指し、3月1日からエントリーを受け付ける。
「オッサンも変わる。ニッポンも変わる。」をキャッチコピーに、別の会社などで経験を積んだ40代や50代の人材で、会社のリーダーとして若手社員を導く人材を募集する。
未知の分野に挑戦できる人材を募集
森下仁丹は、戦後に予防医薬「銀粒仁丹」を開発。1905年から販売した。現在は「銀粒仁丹」以外にも、独自開発の継ぎ目のないシームレスカプセル技術を主軸に新製品の開発を続け、売り上げを伸ばしている。
駒村純一社長(66)は「第4新卒」の募集サイトで、
「人材採用といえば、若い世代を募集するのが当たり前です。ここ10年の森下仁丹でも、その世代の採用を強化してきました。しかし若い世代をいくら採用しても、彼らを指導し、会社の行き先を指し示す人材がいなければ機能しません。圧倒的に足りないのは、マネージメントの核となる人材です」
「第4新卒採用では、会社のリーダーとなり、社員を導いてくれる人を募集します。タテ割り組織の末端ではなく、部署の枠組みを越え、新たなビジネスを創出できる人。昔の私と同じように、会社で築いた安定したキャリアを捨てても、まだまだ挑戦したいという人も歓迎します。重要なのは、自分が森下仁丹を変えてやるという意気込みがあるかどうか」
と、意図を解説する。
社長は52歳のとき、総合商社から「転職」
駒村社長は52歳のとき、総合商社を辞めて森下仁丹に入社した経緯がある。入社後の自身の経験から、会社の現状に満足せず、次の成長期を目指して未知の分野に挑戦できる気概のある人材を募集するという。
経営幹部としての実力を有する即戦力を確保する狙いがあるとみられる。
募集職種は、営業、開発、製造、新規事業開発に関するマネージメント業務で、正社員として採用する。