ケーブルテレビ大手のジュピターテレコム(J:COM)と有料衛星放送のWOWOWは2016年8月3日、J:COMのサービスを通じてWOWOWを視聴していた一部契約者に対し、視聴料金を過剰に請求していたと発表した。過剰請求額は、二重請求と視聴できない顧客への請求を合わせて約4433万円。支払われた過剰請求分については、速やかに返金するという。
契約の把握内容に食い違い
J:COMを通じてWOWOWを視聴する場合、通常はJ:COMが契約窓口となり、WOWOWと契約情報を共有して視聴設定を行う。料金はJ:COMが課金するパターンとWOWOWが課金するパターンの2種があり、個々の契約に基づいて利用料を請求する。
しかし、J:COMとWOWOW間の情報共有が十分に行われず、一部顧客の契約について両社の把握内容に食い違いがあったことが2015年末に発覚。精査した結果、2007年12月から2016年7月までに計106件、約605万円分の二重請求があった。また、2002年7月から2016年8月にかけて、視聴できない顧客への請求が計261件、約3828万円分あったことが分かった。
J:COMは今後、個々に電話連絡を行い、過剰請求分を速やかに返金する。さらに、両社間で契約情報の連携を自動化するシステムの構築も検討するという。