2015年度中にハローワークに出された求人票のうち、賃金や就業時間などの記載内容が実際の労働条件と違っていたケースが3926件あったことがわかった。厚生労働省が2016年6月8日に発表した。前年度と比べて9.9%減ったものの、いわゆる「ブラック企業」による労働条件を偽った求人は社会問題化しており、厚労省は求人票を受理する際の点検や指導などを強めるとしている。
「賃金関係」が最多
求人票をめぐる相談件数は2015年度の1年間で、前年比10.7%減の1万937件だった。主な相談内容は「賃金関係」が24%と最多。「就業時間」19%、「職種・仕事の内容」13%と続いた。実際の労働条件との相違以外では、求人企業やハローワークの説明不足、求職者の誤解などが、相談の主な原因だった。