「勤務に30分遅刻しただけで給料を14%下げられたのは不当だ」として、神戸市長田区の長田郵便局に勤める契約社員の30代男性が、日本郵便に半年間の減額分約24万円の支払いなどを求めた訴訟が、神戸地裁で和解したことがわかった。読売新聞などが2014年9月17日、報じた。日本郵便側が約21万5000円を支払う内容で、8月26日付で和解した。
訴状などによると、男性は長田郵便局に約10年勤務し、配達などを担当。契約は半年ごとの更新だった。2012年7月、寝坊のため、始業5分前に「遅刻する」と連絡したが、会社から「無届けで約30分遅刻した」とみなされた。翌月、人事評価を下げられ、時給も1460円から1250円へダウン。月給で約4万円の減少になったという。
男性側は「正社員が1回の遅刻で賃金カットになることは考えられず、非正規社員に対する不合理な差別」と主張していた。地位確認も求めていたが、提訴後に評価が戻り、請求額の約9割の支払いで和解に応じたという。