「固定残業代」を導入する企業がハローワークに出した求人のうち、約9割に不適切な記載があったことが、弁護士などでつくる「ブラック企業対策プロジェクト」の調査でわかった。朝日新聞が2014年8月11日に報じるなどしている。調査はハローワークのインターネットサービスを使い、「固定残業代」や、どんなに残業しても一定時間とみなす「みなし残業」の言葉を含む全国の200の求人を抽出して、6月に実施。89.5%にあたる179の求人で残業代や残業時間などが明記されていなかった。同プロジェクトサイトで7月末に公表した。
固定残業代は、一定額の残業代をあらかじめ定める仕組み。違法ではないが、企業は残業代が何時間分にあたるか書面に明示し、事前に決めた残業時間を超えて働かせたときは、超過した分を払わないといけない。
ブラック企業対策プロジェクトは「長時間労働の温床になっている」として、実態調査を行うよう、厚生労働省に申し入れた。