大手企業の2014年春の労使交渉の賃上げが16年ぶりの高水準となった。日本経済団体連合会が4月16日に発表した春季労使交渉の第1次集計によると、大手企業の定期昇給とベースアップなどを合わせた月額の賃上げ額は、平均7697円で1998年以来の7000円台となった。
賃上げ率も前年(1.91%)を大きく上回る2.39%で、15年ぶりに2%を超えた。業績が好調な業界を中心にベースアップが相次いだことが数字を押し上げた。
製造業の平均賃上げ額は7900円で、賃上げ率は2.50%。なかでも機械金属の賃上げ率が3.33%、自動車が2.78%と大きく伸びた。半面、円安などで原材料費の上昇が影響した食品やゴムの賃上げ率は1%台にとどまった。非製造業は7295円で、2.18%だった。
調査は東証1部上場で従業員500人以上の企業が対象。第1次集計では41社の回答をまとめた。最終集計は6月上旬の予定。