エレベーターの底が抜け、モナリザがウィンク? 液晶ディスプレイを使ったドッキリCM

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   テレビやPCモニター、デジタルサイネージに使われる液晶ディスプレイが、現実のモノと見分けが付きにくくなるほど質を上げている。これを使った2つのCMが話題になっているので紹介したい。

   ひとつめは英国LGの「So Real it's Scary」という動画CM。エレベーターの床が効果音とともにビルの底に落ちていく、ドッキリのいたずらを撮影したものだ。

広い視野角で見事にあざむく

エレベーターの床がビルの底に落ちていく
エレベーターの床がビルの底に落ちていく

   液晶ディスプレイを床に貼ったいたずらの「被害者」は、あまりのリアルさに小さな悲鳴を上げている。不快感を持った当事者もいるだろうが、見ている分には微笑ましい。YouTubeでは昨年10月から2000万件ものアクセスがある。

   この動画で使用したIPS液晶ディスプレイは、上下左右で180度近い視野角があるそうだ。どの位置から見ても色の変化がほとんどないので、この手のいたずらにはぴったりの製品と言える。

   英国の携帯電話会社オレンジのテレビCMも、液晶を使ったドッキリを仕掛けている。ルーブル美術館の世界的名画「モナリザ」を液晶パネルに差し替え、それと知らない観客を誘導する。

   するとモナリザが、観客に向かってまばたきやウィンクをしたり、微笑んだりする。隠しカメラには「見てしまった!」と言いたそうな観客たちの表情が捉えられている。中には絵の前の柵をくぐって確かめようとして、監視員に制止される男性も。

   モナリザは名画の中でも謎の多い作品であり、どこから見ても観客と目が合い、微笑んでいるように見えると言われているが、そんな先入観をうまく利用している。なおCMでは観衆を一通り驚かせたところで、モナリザの映像が切り替わり、

「旅行は驚きで溢れている。でも携帯料金に驚きは要らないよね」
「ヨーロッパへ行こう、計画的な利用プランを使って」

という広告コピーが表示される。LGほど自社の製品・サービスとのつながりはないので、CMとしては弱いような気もするが、見るものの興味を引くことは確かだ。(岡徳之



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