宗教上の理由で土曜出勤できない新人に、休日出勤を免除していたら、同僚たちが「ズルい」「出れないなら辞めろ」と反発。こんなときどうすればいいか――。そんな記事をJ-CAST会社ウォッチが掲載したところ、多くの反響があった。
コメントには、「日本人は宗教に対する理解が足りなすぎる」という批判が見られた。その一方で、「宗教なんて単なるプライベートな用事と同じ。免除する理由にはなりえない」といった反論や、宗教と同様に「他のプライベートの用事も尊重されるべき」という意見もあった。
趣味を「この上ない生き甲斐」としている人もいる
「信教の自由」は日本国憲法第20条で保障された権利であり、内心における信仰の自由とともに、宗教活動の自由が認められている。
突発的な休日出勤命令は、宗教活動に支障をきたす場合もあり、それに従わなかった社員に対してペナルティを与えるか否かについては議論もある。この問題を扱ったQ&A記事には、さまざまなコメントが寄せられた。
「(休日出勤を拒否した)A君は空気を読んで辞めればいいと思う。そして自分の都合を優先出来る職場に移るべき」
「ダイバーシティについてあまりにも無知だとしか思えませんね。こんな企業にグローバルだなんだを語る資格はありません」
また、この記事を受けてネット上には、宗教が許されるなら「アニメを見たいから」「猫と遊びたいから」「アイドルのコンサートに行きたいから」という私的な理由で、休日出勤できないという言い分も認められるべきだという書き込みも見られた。
確かに、プライベートでアニメを見たり、猫と遊んだりすることを「この上ない生き甲斐」としている人もいるだろう。休日しかその時間を十分取れないので、休日出勤が「どうしてもイヤ」という人もいるに違いない。
アイドル命の人にとって「宗教上の理由があるので」と「アイドルのコンサートがあるので」とは、まったく同じ意味を有する可能性もある。
対象に限りなき愛をささげ、精神面の重要な要素になっているという意味では、一種の「信教」という見方も成り立つ。とすれば、「たかがアニメごときで」「いい大人のくせにアイドル優先なんて」などという批判は当たらず、宗教上の理由と同様に尊重されるべきなのかもしれない。