ドイツの雑誌が書いた「フェイスブックをやっていない人は不審がられる」という記事が、イギリスのニュースサイトで紹介され、世界中で大きな反響を呼んでいる。
元記事によれば、アメリカやノルウェーの事件を始めとした「無差別大量殺人」の容疑者たちが、フェイスブックなどのSNSをほとんど利用していないことが、そういった見方のひとつの根拠とされている。
「同調圧力」に屈しない人材を探すべきでは
SNSはバーチャルなコミュニティとはいえ、現実社会の友人の多さなどが利用頻度に大きく関係する。心理学者は「友達がいない」ことが他の大量殺人犯にも共通しているとコメントしている。
その他にも、不適切な発言を繰り返したためにアカウントを削除されたのかもしれない、という見方もある。しかし、民間サービスのひとつに過ぎないフェイスブックが、ここまで注目されることには反発の声もある。
「そんなんで判断されてはたまったものではない」
「相互監視システムを作って楽しいのかなあ」
「そういうこと言うから、こっちは意地でもやりたくなくなるんだ」
とはいえ、利用者が増えるほど、自分は使っていないとは言いにくくなる。
「日本で例えるなら、高校生以上で携帯を持っていない奴見かけたとき、『そういう選択もありかな』と思えないのと一緒」
求人採用でも、フェイスブックに窓口を作る企業が急増しており、新卒採用をフェイスブックに限定する会社まで現れている。今の日本企業で求められているのは「同調圧力」に簡単に屈しない人材ではないか、という気もするのだが…。
人事担当者としては、協調性のあるフツーに感じのよい青年を採れれば安心なのかもしれないが、こういうご時勢にこそ「フェイスブック?使ってませんよ、意味ないですから」と堂々と答える人材を探してみてもいいのではないだろうか。